2019年3月4日月曜日

【翻訳】集団戦ってなに?




集団戦とは何でしょうか?既に頭のなかに場面が思い浮かんだ人もいると思います。集団戦とはアルティメットを使うときだという人もいれば、複数人倒されたときだという人もいます。オーバーウォッチにおける集団戦の定義を明確にする前に、その概念を知らない方に向けて説明しましょう。

オーバーウォッチは、キルやデスよりオブジェクト(目標)に重きを置いたゲームです。マップに勝利するために相手より多くオブジェクトをキャプチャしなくてはならず、そのためには戦わなくてはなりません。この戦いこそが集団戦と呼ばれているものです。2つのチームが戦い、片方が勝利を収め妨害されずにオブジェクトを獲得します。ある意味、集団戦はバスケットボールのポゼッションのようなものです。決まった時間はなく一方が攻め一方が守り、お互いに点を取るため相手を破ろうとします。キルとデス(何より死なないこと)というのは集団戦に勝つ最も有効な手段です。ダメージ、ヒール、アルティメットそしてクラウドコントロールアビリティは、キルに到達するまでにチームが支払う通貨なのです。

集団戦の前、最中、後に何が起きているのか理解する前に、2つの重要なことを定義する必要があります。集団戦の始まりと終わりです。上で述べたように、全ての集団戦が同じ間隔で起こるわけではありません。時にはすぐに終わり、時には何分も続くこともあります(オーバータイムなど特にそうです)。

集団戦の始点と終点を決める方法を編み出すのは不可欠ですが難題なので、Blizzardデータセンターの力を借ります。わが社のデータサイエンティストのひとりであるWilliam Burkeが開発したBurkeモデルは、オーバーウォッチリーグファーストシーズンのデータを用いて集団戦の終点を定めます。モデル自体は微積分のような恐ろしいことをして精査されますが、重要なのはオーバーウォッチにおける最も基本的なスタッツである集団戦のキルに貢献するものを抑えることです。

オブジェクトは集団戦によって、集団戦はキルによって、キルはダメージ・回復・アルティメットなどの蓄積によってのみ得られます。すべての集団戦がキルから始まるわけではないので、純粋にキルのみを起点としたモデルではデスが起こる前の事象が捉えられません。

Burkeモデルではすべてが考慮されています。このモデルでは、両チームの合計出力レートが特定のしきい値を超えたときに集団戦の始まりとします。この出力レートが超過もしくは維持されている限り集団戦は終わりません。この出力が一定時間しきい値を下回ると集団戦は終わります。するとおおよそ次の図のようになります。


明記しておかなければならないのはこれは生きたモデルであり、集団戦の終点を評価するために新しい技術を開発し進化を続けている点です。しかしながら集団戦の終点を決定するプロセスを自動化するという目的は同じままです。これらの評価項目は、リーグで最高のチームや選手は誰かという話題に役立つ新しい統計の作成につながっています。

統計のひとつは事実上単純化されていますが、極めて重要なのは集団戦の勝者を決めることです。その点を考慮したより良い統計を作成するために、集団戦の勝利を単純明快な定義にすることにしました。デス数以上のファイナルブロウを獲得したチームを勝利に割り当てるのです。しかしこの定義では集団戦が引き分けになる可能性に留意しなければなりません。

引き分けについてはフィルタを利用して対処します。このモデルの引き分けは集団戦までいかない小競り合いを検出した際に起こる傾向があり、モデルがさらに改善されていけば排除されるはずです。単純に集団戦を最短15秒と設定すれば、引き分けの割合を全体の7%まで減らすことができます。もし目的が勝率で大量のサンプルデータがあるとしたら、完全に引き分けはなくなるでしょう。

さて本題に入るとしましょう。集団戦およびその勝率を用いれば、とても素晴らしいことができます。どのくらいの頻度で集団戦が行われ勝利するか定義できるだけでなく、選手がスターターに入ったり外れたりしているかもわかります。

下図はすべてのチームがどのくらいの頻度で集団戦を仕掛けているかを示しており、同様に一例からは選手個人の勝率からロンドンのチーム勝率が見てとれます。



集団戦の間隔が必ずしも勝率と相関があるわけではありません。Washington Justiceは集団戦の間隔と勝率が最も低いですが、Dallas Fuelのハイペースが良い結果ばかりを生んでいるわけでもありません。しかし1ステージのたった二週間です。昨シーズンは集団戦の間隔が短いチームほど勝率が低い傾向にありました。思うに弱いチームというのは受け身がちになっているのですが、強いチームは相手の準備が整う前に集団戦を仕掛けるからではないでしょうか。これは2019シーズンが進行するにつれ目が離せない点になるでしょう。

ロンドンの選手個人グラフに目を移すと、Birdringを下げるロンドンの判断がWeek 2で成功したのは、Guardの勝率がチーム平均よりも高いことからうかがえます。これは集団戦におけるデータから紐解いた分析であり、ここまでの見解というのはその分析によって出来る楽しいことをほんの一部取り上げただけなのです。

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